アディダスは8月にさらに大量のYeezy在庫を売却する予定

［ロンドン（ロイター）］アディダスは金曜日、8月に在庫のイージー製品をさらに売却する予定であると発表し、金額については明らかにしなかったが、収益の一部を差別と闘う団体に寄付するという約束を繰り返した。

昨年末、かつてカニエ・ウェストとして知られたアーティストがインタビューやソーシャルメディアで一連の反ユダヤ主義的な暴言を吐いたことを受け、アディダスはイージーのシューズの販売を中止し、デザイナーでラッパーのイェとのコラボレーションを断念した。

しかし、大量のYeezy在庫が事業の重しとなったため、アディダスは5月末に収益性の高いシューズの販売を再開し、Yeの失脚にも関わらず根強い人気があり、同社の今年の予想損失を縮小することに貢献した。

アディダスは声明で、「以前に伝えたように、アディダスは人種差別や反ユダヤ主義を含む差別や憎しみと闘うために活動する選ばれた団体に多額の寄付を行う」と述べた。

アディダスは、反ユダヤ主義と闘う財団（FCAS）を支援を約束する慈善団体のリストに追加したが、すでに名誉毀損防止同盟（ADL）とフィロニース＆キータ・フロイド社会変革研究所に寄付すると発表していた。

北米でアディダスが直接販売する一部の Yeezy シューズには、FCAS が運営する「ユダヤ人憎悪に立ち向かえ」キャンペーンのシンボルである青い四角いピンが付属します。

反ユダヤ主義の暴言により、イェー氏はタレント・エージェントを失い、アディダスだけでなくギャップやバレンシアガとの提携も失ったが、イージーのシューズは依然として需要があり、再販サイトでは高額で取引されている。

アディダスによると、8月の発売には、Yeezy Boost 350 V2、500、700、そしてYeezy SlideやFoam Runnerなどの最も人気のあるデザインの一部が含まれる予定だという。

ドイツ銀行のアナリストらによると、アディダスはこれまでにイージー株を1億ユーロ売却しており、在庫評価損のリスクは「ほとんどない」とのことだ。

（マティアス・ウィリアムズとヘレン・リードによるレポート、ジェイソン・ニーリーとマーク・ポッターによる編集）